杉本亜未 『 ファンタジウム 』

 
 
 
講談社の月刊「モーニング・ツー」連載中のマンガ
宝島社「このマンガがすごい!2009」でオトコ編10位だった
杉本亜未さんの『 ファンタジウム 』現在7巻まで既刊。

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主人公は14歳「ディスレクシア(読み書き障害)」の少年マジシャン長見良。



2巻の中に「ミラーリング」と言う(これ多分心理学用語だと
思うんですが)行為(?)が描かれていて
これは「相手の仕草を鏡のように真似る」ことだそうです。

人間は自分と同様の仕草や動作を行う相手に対して
好感を抱くものだそうで「自分の仕草を真似る人=仲間・味方」
といった形で記憶・認識されるらしいです。



この「ミラーリング」自分も無意識でも行っているかなぁと思ったのが
前職の珈琲豆屋での接客の仕方。
いつだったか、毎日珈琲を飲みに来る60代のおじさんに
「君は天真爛漫な感じだよねぇ~」と言われたことがあって内心ビックリ。
「えっ!どこがっ!?ソレはあなたでしょうがっ!!」って思うほど
自分と天真爛漫って単語はまったく結びつかない。
多分、彼が私から見ると天真爛漫な感じの、明る~いキャラクターで
その人に合わせて同じように話す方が会話も弾むし、話しをしやすいから
そうしていたんだろうなと思います。
その人のことは気に入ってるし。(一番重要なのはそこら辺か)
振り返ってみればどのお客に対しても、その人と同じようなペースや
話し方で会話をしていたような気がする…だから何も言わないような
黙り込む人だとどうしたらいいか分からなかったのかも。

きっと接客や販売を長く続けている方々は
技術としてもこうゆうことを実行しているんでしょうね。
まぁ、これは余計な話。



このマンガを読んで「難読症」と言うのがどう言う障害なのか
少しだけでも知ることが出来ました。

脳には文字の読み書きを行う中枢領域は存在せず、他の代替機能を使って
文字の読み書きをしており、ディスレクシアの人々は通常の人々と異なる
脳の領域を使ってそれをしているためにスムーズな文字の読み書きが
行えないと考えられているそうです。

外から見ただけでは全く分からないし、普通に会話や日常の動作も問題ない。
日本ではあまり認識されていないようなので、色々な場面で誤解を受けたり
大変なことが多そうです。

エジソンやダ・ヴィンチ、アインシュタイン、
トム・クルーズやオーランド・ブルームもディスレクシアだそうです。
もの凄い独自の努力をしてきたんでしょうね。



6巻の中にこんな言葉が。
ネットや携帯でつながる人たちを見て、良くんの保護者が思うんですが

【  みんながみんな
  どうしてこんなにも
  必死になって
  言葉で淋しさを
  埋めようとする?

  それも良はできなかった

  文字や言葉で
  自分の心の中を
  あらわすことすら
  できなかったら……

  それはどれぐらい深い
  孤独なんだろうか……  】

…私にはよく分かりません。それでも胸が痛くなる。



この世界は本当に平等でも公平でもないって思うときもある。

人の無知や悪意や妬みが人を苦しめる。

持てるモノが少なければ少ない程小さなことで満ち足りる。

生まれてきてよかったって思えることは、なんて凄いことなんだろう。



このマンガを読むと色々なことを思い、考えます。
普段意識しないことを気付かせてくれる本です。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

この記事へのコメント

Can@こそっと・・・・
2012年06月02日 16:01
ごぶさた~・・・・・←小声の表現

うん。ここに名前の出てる「天才」たちの障がいは聞いたことありますね。
全体がバランスよく秀でられる人って、実は居ないんじゃないかとそんな事を思います。
「稀に見る天才」みたいな人は特にね・・・。

自分の気持ちが言葉や文字で表現できない。
ホントに、想像もつかない一人ぽっちなんだろうな・・・・。
まずは理解すること。
そのために、このマンガ読んでみたいなって思いました。
紹介してくださって、ありがとう。
2012年06月02日 23:35
良くんの保護者の言葉。重いですね。
ペコちゃんは、この中に生きているのでしょう。。。が、私は意識して関わらないように心を閉ざしてる(^_^;)
大方の想像は出来ているのに、気付かないふりをしている私。。。
これも案外孤独っていうのかな?
読んでみたいです(^^)
2012年06月03日 12:38

Canさん、どうも~・・・・・
バランス良く秀でられないから、どこか一部が突出するんでしょうね。それにしたって努力はしてますよね。本人からしたら努力と思わなくても。やっぱり一つ打ち込める、人生をかけられるものがある人は強い。

気になったら読んでみてください。楽しくて可愛い場面もありますから。(^^)
 
2012年06月03日 12:56

seaglassさん、どうも~
…この重さをseaglassさんは感じているんですね。
その相手のことをどう思うかで対応が変わってしまうのは人間仕方がないのかな、って思いました。
このマンガを読んでseaglassさんがどんなことを思うか教えて欲しい気がします。