村上春樹 『アフターダーク』

 
 

2004年に書き下ろし長編小説として出された「アフターダーク」 
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これほど読み出すまでに時間がかかって
そして短時間で読み終わった本は久々だったかも。

これで長編?って思ったけど、長編の基準って文字数なのかな?



某文芸誌で「出来るだけ簡単な文章で、出来るだけ複雑な話を書く」
村上さんが言っていたそうですが…私には分かんないや。
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あらすじとしてはこんな。
???

複雑なんだろうか…?
まぁ、普通に起承転結を求めて読んだら疲れるとは思う。



何だろうな…人間の中の闇って、深い深い場所では
みんな繋がってて、一つなのかもしれない。






最後の方で登場人物の一人が言ってた

「…人間ゆうのは、記憶を燃料にして生きていくものなんやないのかな。
  その記憶が現実的に大事なものかどうかなんて、生命の維持にとっては
  べつにどうでもええことみたい。ただの燃料やねん。新聞の広告ちらしや
  ろうが、哲学書やろうが、エッチなグラビアやろうが、一万円札の束やろう
  が、火にくべるときはみんなただの紙きれでしょ。…
 …大事な記憶も、それほど大事やない記憶も、ぜんぜん役に立たんような
  記憶も、みんな分け隔てなくただの燃料」

「…もし記憶の引き出しみたいのが自分の中になかったとしたら、私はとうの
  昔にぽきんと二つに折れてたと思う。…
 …いろんな記憶を時に応じてぼちぼちと引き出していけるから、こんな悪夢
  みたいな生活を続けていても、それなりに生き続けていけるんよ」

「…がんばって頭をひねって、いろんなことを思い出しなさい。…
 …それがきっと大事な燃料になるから」


この小説自体を自分がよく分かってるのかは全く疑問だけれど、
生きて行くのに、ここは役立てられる気がする。






読み終わって一番に思ったのは、私も登場人物の一人である「高橋」くんから
「昔の小説にでてくるような、やたら長い」手紙が欲しいなってことかな。

この高橋という青年について「道に迷った性格のいい、しかしあまり気の利かない
雑種犬のような雰囲気」
と書かれていて、その辺がとても気に入りました。

彼は人に対して、とても優しい気遣いができそうなんですよね。
本当に彼の手紙、読みたいな。






読んでない人にはなんことやらですね~(^^;)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

この記事へのコメント

2012年06月23日 18:44
有川浩もその趣旨のことをたいせつにしているんですって。
複雑なことをやさしく・・・。
わたし、かのじょの”図書館戦争シリーズ”大好きなんです。もう夢中になって、寝食忘れて読んじゃいました。
有川浩はそれを、”複雑なことをやさしく・・・”を、宮部みゆきを読んで強くこころに刻んだ話をしていましたよ。
たしかにと思ったものでした。
わたしもかつては読書が大好きで、今でもそれは同じな筈なんですが、村上春樹も宮部みゆきも、その新作を手に取ることさえなくなっちゃってましてね。
でも、『アフターダーク』はおもしろそうだなあ。
蛇足ながら、わたしは映画でも、かつては映画が大好きだったのに、『アバター』も『パイレーツ・オブ・カリビアン』も観たことがない。
ああ、手紙、手紙。ま、メールだっていいんですが、わたくしナツオは、メールでしか語り合えないことってあると思うことがあります。
2012年06月24日 00:46
単純明快な本を好むあたしなので、村上さんの本はどうも敬遠しがち(^^ゞ
でも、この本、ちょっと興味あり。
ここ数年で本をよく読むようになったよ。
一時、文字を追えない時があってね(^^ゞ
昔の小説に出てくる、やたら長い手紙。
今の私なら、私も欲しいな。
2012年06月24日 11:16
おひさしぶりです。
ちと、お邪魔してもいいですか。

アフターダークって、村上春樹の長編の中では、短いですよね。たぶん、ひとつの単行本にワンタイトルの時は、全部「長編」と呼ばれると思います。文字数というよりは。

タカハシくんのキャラがとても好きでした。
けっこう酷い目にあってるのに、ウェットでない優しさがあって。
ここでは酷い目にあってる人ばかり出てくるけど、タカハシくんだけが、主人公に「朝」を連れてきたんじゃないかって・・・。
それにしても、この「あらすじ」ひどいですよね。;
2012年06月25日 07:20

ナツオさん、コメントありがとうございます。
「複雑なことをやさしく」これは小説だけでなく、色々なことがそうあった方がいいと思います。
この小説が万人に受けるとは全く思えませんが、長い長編とは違うので時間的にはさらっと読めるんではないかと思います。読んで面白くなかったとしてもそれはそれ。(^^;)
手書きの手紙はなんか良いですね。
 
2012年06月25日 07:42

oriverさん、コメントありがとうございます。
村上さんが苦手な方にオススメできる本ではないかも…読み終わって悩みが増すかも…う~ん。
「高橋」くんの存在が救いになる気はしますが、もっと著者を苦手になりそうな気がします。自分勝手な思いですけど。
長い手紙…彼が書く手紙なら短くてもいい、って本気で思うんです。なんでかな~(〃^^〃)
 
2012年06月25日 08:10

クローバーさん、コメントありがとうございます。
お久し振りです。お元気ですか?
長編ってそうゆーことなんですね。なるほど。
高橋くん、いいですよね。(^^)
村上さんの小説の中の人物で初めて彼だけが想像できる気がしました。あの、勝手に距離を詰めすぎず、人におかしな期待をし過ぎず…う~ん、ちょうどよい単語が見つからないけど、正しく優しい人なのかなぁと思います。
あらすじ…何にも内容わからないよう。って思いました。でも、あの内容ならこの程度になっちゃうのは仕方ないのかな?どうまとめていいか私なら分からない。(^^;)
ホントにコメントもらえて嬉しかったですよ。
ありがとう。